特集: 交通事故体験記

その1

 

1994年にタンパに来てから、現在まで交通事故は2回経験しました。いずれもマイナーなもので、人身事故でもなかったし、どんなに注意していても避けられない事故も有り得ることを考えると、今のところは、本当にラッキーだと思っています。

 

それは駐車中の事故でした。 ガレージの無かった以前の家では、家の前に路上駐車していたのですが、ある日、誰かがベルを鳴らすので、出てみると、3軒隣りに住むという女性が立っていて、「実は停まっている貴女の車にぶつけてしまった。勿論修理代は払うから。」、ということでした。(そういえば顔は見たことあったような。) 電話番号と彼女の名前を貰い、その時は、な~んて正直な人だろう、事故の時は絶対に自分から「ソーリー」と言ってはいけないというマニュアルを思い出して、これならアメリカ人も捨てたものではないと思ったものです。黙って知らん顔してしまったら、路上に停めてある私の車に誰がぶつけたなんてわからないのですから。

 

 

一応、私の車の写真を撮って、念のために彼女の車のぶつかった部分(かなりダメージを受けてました)と、そのナンバープレートの写真も撮っておきました。まだタンパに来たばかりで、右も左もわからかったし、正直に言ってくれたので、警察にも電話せず、帰宅した主人も、まあ、近所だし、大丈夫だろうと言った感じでした。 私の車は後ろのバンパーが壊れ、近所の修理工場の見積もりでは400㌦となり、早速、その旨を電話したところ、彼女のご主人が出て、全く違った態度!路上駐車していた私が悪いので、事故は私の責任だと彼の論理を並べあげ、お前なんか訴えてやると強面に脅されました。びっくりして、仕事中の夫に連絡し、夫が彼に連絡しても同様。事故から2日くらい経っていたのですが、そこで慌てて警察に連絡した次第。 事故からだいぶん経つのに、来てくれるかな?と心配しましたが、即やって来た警官に事情を説明、車をチェックした警官と一緒にその家に行き、彼女と話をした段階で、彼女は自分の保険会社などの情報公開を拒否し、警官は即、彼女の免許を停止しました。この時点で、その態度の豹変に私自身はかなりショックを受けて、ご近所ゆえに、恐怖も感じたほどです。今思うと、彼女は正直に話したことで、ご主人から強い叱責を受けていて、おびえていたように思います。

 

車の方は、警官から事故レポートを受け取り、私の保険会社に連絡し、修理はしたのですが、なんとなく嫌な気分は続きました。あとになって保険会社から連絡があり、結局、隣人の保険会社から私の修理費が出たそうです。 以後、どんなマイナーな事故であっても、相手が一方的に悪くても、どんなに良い人であっても、示談と言われても、絶対に警察には連絡して、きちんと事故レポートを作ることはmustと実感したので、もし万が一何かがあった場合、そのつもりでいます。皆さんも気をつけましょうね。(のり子)

 

その2:

 

もう10年以上前、通勤途中の渋滞の中で、前の車に衝突してしまったことがあります。タンパ空港の近く、いつも交通が滞る場所で、渋滞中の交通がやっと動いたかと思って自分の車を発車させると、前の車が突然止まり、その車にドンとぶつかってしまったのでした。前の車は今時めずらしい、どっしりとした典型的な昔のアメリカ車で、幸いビクともしなかったのですが、ぶつかっていったほうの私の小さな車のボンネットが、くの字に曲がってしまいました。立場が逆だったのですが、私が自失呆然でいると、前の車の運転手が「大丈夫?」と聞きに来てくれました。 私の場合、相手がこういう人だったので、コトは比較的簡単に済んだほうだと思います。

 

ラッキーだったのは、近くで起こった追突事故の処理を終えたパトカーが、すぐにかけつけてくれたことでした。私達は警察の言う通りにすればよかっただけなのですが、基本的には双方の保険会社の情報を交換して、私がチケットを切られたという流れでした。 あとは、双方の保険会社が交渉してくれました。小さな事故でも警察を呼ぶのが一番、ということは聞いていましたが、実際、ちょっとした事故には警察が来てくれないこともあると聞いていたので、ラッキーでした。警察が介入してくれない場合、とにかく自分の連絡先は、むやみに教えない!ということも聞いたことがあります。 保険会社の連絡先をしっかりと押さえておいて、事故に遭ったら、すぐに携帯で保険会社に、どうすればいいかを問合わせるのが得策のようです。それから、追突したりされたりした場合、自分では意識していなくても、ものすごい力で足を踏ん張るせいか、私の場合、事故当日はどこにもケガはなかったと思っていたのに、次の日ぐらいからヒザの辺りが紫色になってきました。幸い何もしなくても、そのうちに治ったのですが、あとで腰が痛くなってきたりすることもあるようなので、少しでも変調を感じたら、すぐに医者に行くのが得策かもしれませんね。(寿美)

 

その3:

 

10数年前、主人の運転でパームハーバーにあるオフィスに向かう途中、Drew Street NE Coachman Road が二股に分かれる交差点で左折するのに、赤信号待ちで止まっている時に、時速30マイルで(ブレーキをかけた跡も無かったそう)後部から衝突されました。運転席の主人は、衝突の数秒前に、Rear View Mirror の中に写っていた衝突車の運転手(若い女性)が、自分の膝の上に犬を乗せて、窓の外に腕を出して、道端のお店を指さしながら、助手席に座っている若い女の子にお喋りしているのが見えて、「危ない!」と思ったそうです。

 

事故が起こったあと、アッという間に駆け付けてきたパトカーの警察官から尋問を受けた加害者の彼女は、「よそ見運転していて前の車が止まっているのがわからなかった。」という、ナイーブというかバカ正直というか、開いた口が塞がらない応答で、その場で At Fault (過失)のチケットを切られたそうです。衝突を全く予期していなかった私は、衝突のショックで呆然としたまま、アッという間に駆けつけてきた救急車に乗せられて、近くのMorton Plant 病院に運ばれ、レントゲンその他の検査を受け、その日のうちに退院となりましたが、典型的な鞭打ちの症状で、事故後、数日経ってから、首から肩・腕にかけて激痛が走り、手もシビレて、夜など痛くて寝られないほど。

 

それ以後、カイロプラクターに週3日ほど通い続けて、普通の生活に戻るまで、二年足らずかかりましたが、その間の医療費を加害者の保険会社に求めたくても、彼女は No Insurance(保険無加入)だったので、結局、自分の保険会社を相手に訴訟を起こして、医療費の還元を要求する結果となりました。

この体験から学んだことは次の通り:

 

1) 鞭打ち症で生じる Herniated Disc (椎間板ヘルニア) のような Soft Tissue Injury (軟部組織損傷) は、レントゲンでは感知しがたい。

 

2) 車検無加入の加害者には損害賠償の要求をしても無駄

 

3) 鞭打ち症で訴訟を起こした場合、事故以前にカイロプラクターに通った記録があると、Pre-existing Condition(既存症) と、みなされやすい。

 

また、あれ以来、赤信号で停車する際、必ず Rear ViewMirror を見て、後ろから追突しそうな勢いで迫る車が居ないかどうかチェックすることと、停車の際は急ブレーキをかけずに、ゆっくり減速するクセがつきました。(かこ)

 

知っておくと便利な知識

 

フロントグラス((Wiindshiielld))の修理フロリダでは無料

 

運転好きな私でも、遠距離ドライブや高速で、大きなトラックが前に立ちはだかったり(雨の日だと最悪!)、横にぴったりとつかれたりすると、ゾッとします。特にこれまで2回ほど、トラックから飛んできた小砂利かなにかで、フロントグラスに傷がついてしまったことがあり、以来、大きなトラックを見ると、今でも逃げの一手です。いずれも小さな傷でしたが、いつ何時、亀裂がピピピーといくかわかりませんし、フロントグラスの亀裂はサイズに関わらず危険です。幾らかかるかヒヤヒヤしながら、フロントグラスを取り換えたのですが。。。

 

皆さん、ご存知でしたか? 州によってはこの傷ついたフロントグラスは無料で直してもらえるのです。

フロリダ州では無料です!これはフロリダ州の法律で、保険会社がフロントグラスの修理や取り換えを、無料でしなければならないことになっているのです。修理や取り換えの回数も、制限はありません。 いずれも安全のためなのです。もし傷がついた場合は、即、保険会社にお問い合わせすることをお勧めします。私の場合は、アッという間に取り換えてもらえて、その素早い対応がアメリカ的でなく、却ってびっくりしましたし、保険のペナルティもかかりませんでした。(但し、保険に入っていない車については、この法律が適用できるかどうかは、わかりません) (のり子)

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