やーーーーーーっとフロリダらしい気候が戻ってきました。フロリダ風に言えば「やっと春らしくなった」という感じです。(日本で言えば初夏位ですが)キーライム通信を98年に始めて以来、5月号の表紙で「春らしくなった」なんて感想を書いたのはもちろん初めてです。寒波が異常に長く続いた今年の冬、ちょっと暖かくなったかと思えば、すぐに肌寒い日々に逆戻り。暖房と冷房を交互に入れるような時期もありました。
私事ですが、去年の早春に養蜂を始めて以来、非常に天候や植物の移り変わりに注意を払うようになりました。雨が降っても、寒くても、蜂は巣から出て行けません。そして、異常寒波で植物が枯れてしまうと、花粉や蜜を採りに行く先もありません。まだまだ寒い日が続いていた2月下旬頃から蜂達が花粉を集めてくるようになりました。どこをどう見ても、花など咲いていない時期だったのに不思議なものです。でも、目をこらしてよーく探してみると、色々な木にとても地味な花とも言えない花が咲いているのです。それも大木に大量に。蜂がいなかったら、多分一生あんな小さな地味な花の存在には気付かずにいたでしょう。その後は大量のオークの花粉、さらには種々の柑橘類の花粉。植物の開花の移り変わりと共に、花粉の色も変化します。もう少し暑さが戻ってくれば、椰子の木にたくさんの花がつきます。白っぽい、花らしくない花ですが、これも蜂の大好物です。
裏庭でも、凍えて死んでしまったのかと思っていた、小さなフランギパニの木に初めて蕾らしきものが芽吹いています。去年は咲かなかったのに、きっとこの長い冬の間に、根を張らせて成長を続けていたのでしょうね。去年はかなり手をかけてもなかなか育たなかったシソも、最後にちょこっと咲かせた(15センチ位しか育たなかったのに)花の種が落ちて、なぜか今春は随分元気にたくさん目を出しています。2年目に突入したチャイブも春を待ちかねていたように初めての花を咲かせました。もうだめか、死んだかと思ってほったらかしていたのに、すごい!
こんなに植物ががんばっているので、私達人間もみならって、あっという間に煮え返るような灼熱の夏が来る前の、短い(遅めの)春を楽しんで、一花咲かせましょう!!笑
(山﨑由紀子記)