キーライム通信では2001年の2月号、2002年6月号、2008年11月号で、
メディケア(老人保険)について、河野圭子さんのご協力を得て、
アウトラインですが、お届けしてきました。とても大事なことですし、
ホームページへの更新も含めて、内容は重複しますが、
まとめとしてのレポートを2ヶ月に渡ってお届けしたいと思います。
☆メディケアとは?
連邦政府発行の老人医療保険です。65歳以上のアメリカ市民、
或いは永住権保持者の本人か配偶者が10年以上Social Security Tax
を払っていれば、受給資格が与えられます。
☆メディケアの種類
1. パートA(病院保険)
入院に対する保険。必要条件を満たしていればこの保険の掛け金は無料ですが、
(入院の際に病院から一部負担金を求められることもある。)
Hospital保険と言われるように、医療施設に入院、入所に対する保険。
カバーされるのは、病院の入院費(但し、ドクター・フィーは対象外で、
パートBがカバー)、ホーム・ヘルス・サービス、ホスピス・ケア、
スキルド・ナーシング施設でのケアなどがあります
2.パートB(外来医療保険)
・保険料:下記のサイトを参照
https://questions.medicare.gov/app/answers/detail/a_id/2306
一般的には$96.40又は $110.50
・外来医療に対する医療費、外来・入院のドクター・フィー、検診をカバーしています。
例えば、外来日帰りオペの場合は、ホスピタル・フィーとドクター・フィーの両方がカバー
されます。パートAがカバーしない医療業務(physical and occupational therapists,
ホームヘルスケア、検査など)に対しての保険。他には、各種検査(血液検査、
大腸スコープ検査、心臓機能検査など)、ER、医療用具(車椅子、歩行器など)、
検診項目(papスメア、前立腺癌スクリーニングなど)がカバーされます。
自己負担額は、メディケアが設定した医療費の約二割負担。
3.パートC:マネージド・ケア型メディケアMedical Advantage Plans
・メディケアから許可を得た民間医療保険会社が運営するマネージド・ケア型
(HMOやPPOなど)のメディケア。先のパートAとパートBを含めたプラン。
プランによっては、次のパートDを含んでいることがあります。
このプランが出た当時は、メディケアがパートBまでだったので、
それに続くものとしてパートC(ChoicesのCとも言われています)と呼ばれたらしいです。
このプランの一覧、保険料、給付内容、プラン間の比較は、www.medicare.gov
(左の一番下のsearch toolsからcompare health plan options in your area を選ぶ
。health plansがマネージド・ケア型メディケアのことです)で公開されています。
プランによっては、一般的なメディケアのパートBの保険料より若干安いこともありますが、
その分医療機関への制限が厳しいなど条件がついていることが多いので、
加入の際注意が必要です。
4)パートD: 外来処方箋薬剤給付プラン Prescription Drug Coverage
・外来処方薬に対する保険。念のために、入院中に投薬される薬剤や点滴剤などは、
パートAでカバーされます。
・保険料は、プランによってまちまちで、月30ドル前後から100ドルと開きがあります。
このプランの一覧、保険料、給付内容、プラン間の比較は、www.medicare.gov
(左の一番下のsearch toolsからcompare Medicare prescription drug plansを選ぶ。)
で公開されています。
・広範囲のブランド薬をカバーするプラン(保険料が高い)、ブランド薬よりジェネリック薬
を重視する(保険料が安い)など、プラン選択基準を決めることでかなり絞り込める
と思います。
☆メディケア受給の条件
受給資格に到達する65歳の時点で、少なくとも10年はメディケア税を納めた
アメリカ市民か永住権保持者。被雇用者(民間企業、被雇用者、政府関連、軍関連)は、
W-2フォームのSocial Security 欄の近くにMedicare欄に引き落とされているのを確認のこと。
自営業者は、毎年メディケア税を政府に収めていること。
(*夫婦のいずれかが上記に該当していればよい)
*夫婦どちらも、10年未満しか、メディケア税を納めていない場合:メディケア税を
納めている期間によってメディケア・パートAにも、月々の保険料が掛かります。
これに、有料のメディケア・パートBを加えると毎月かなりな金額になります。
2011年4月号に続く