2022年2月表紙

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歳と共にだんだん出かけるのが億劫になってきたところにコロナ禍が加わって、筆者はこの2年、「出無精」になってしまった上に、仕事が100%バーチャル(バーチャルスクールなので、出ていきたくても出ていくところがありません)になったため、引きこもり感満載なのですが、家でじっとしていたら時間が経つのが遅いか・・・と思いきや、いやいや。年もハロウィーンが過ぎた頃から時間の経過に拍車がかかり、収穫感謝祭が終わるともうクリスマスのことを考えて。して「年末」の雰囲気に浸るまでもなく(アメリカではクリスマスがクライマックスでその後はどうでもいい感があるのでちょっとさびしいですね)新年。で気がつけば2月!なんということでしょう。せわしないといったらありゃしない。寒い寒いと言っているかと思ったら、きっとすぐに新芽が芽吹き出し、夏が来るのでしょうね・・・。こんなに早く歳を取りたくない!
 

さて、二月の和名は如月。如月(きさらぎ)の由来は、まだまだ寒さが厳しい時期ために、更衣を重ね着するという意味から「衣更着(きさらぎ)」になったという説が最も有力とされいます。 「衣を更に着込む」「衣更着」とはこれまた意味としては非常にわかりやすいじゃありませんか。それで、なぜ「如月」の漢字が使われているかというと、中国の2月の異名「如月(にょげつ)」が由来になっているようです。如月(にょげつ)には、寒い冬が終わり、春に向かって万物が動き始める時期という意味があります。つまり、同じ漢字を使っているものの、「きさらぎ」と「にょげつ」で表している意味は違っているということになります。
 二月には如月の他にも色々な和名があります。「令月(れいげつ)」は何をするにもいい月、素晴らしい月という意味があり、新元号「令和」の由来ともなりました。元号の由来になったほどですが、二月に「令月」という別名があることを知っている人は少ないのでは?旧暦で1月から3月が春とされ、2月はその真中の月ということから、「仲春(ちゅうしゅん)」という呼び名もあります。また、「梅見月(うめみづき)」、「雪消月(ゆききえつき)」、「木芽月(このめつき)」など、厳しい寒さの中にある小さな春を思い起こさせる和名も。秋にやってきた渡り鳥の雁(がん)が春が近づきシベリアへ帰っていく頃ということから、「雁帰月
(かりかえりづき)」という呼び方もあるようです。まるで歌のようです。「恵風(けいふう)」は、漢字の通り恵みの風、春風という意味があります。厳しい寒さの時期を表す言葉、少しずつ春へと向かう様子を表す言葉が共存しており、季節が移ろい始める時期であることが感じ取れるものばかりですね。
 
古の歌人大伴旅人が詠んだ歌『残りたる 雪にまじれる 梅の花 早くな散りそ 雪は消ぬとも』は「残った雪にまじって咲いている梅の花よ、雪が解けて消えても、まだ散らないで」という意味だそうです。万葉集のことは全くわからない筆者ですが、この歌が詠まれた時期も冬とも春ともつかない季節だったのではないでしょうか。
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