2023年3月号

さっさと行ってしまった一月、
逃げるように過ぎた2月、
そして颯爽と去っていく3月がやってまいりました。


清少納言.jpeg
みなさん、ボーッとしていると
今月もあっという間に去って行ってしまいます。
気を引き締めて頑張りましょう!(何を?笑)||

フロリダでは3月というと、
夏に片足を突っ込んだ月かもしれませんが、
日本では「春爛漫」の月というイメージ。

中学の時の国語で暗唱させられた
「枕草子」の春の部分「春はあけぼの。
やうやう白くなりゆく山ぎは、すこしあかりて、
紫だちたる雲のほそくたなびきたる。」が
頭に浮かぶのですが、
そもそも、清少納言の時代の「春」は、
今の春と同じ頃だったのかなぁ、とふと考え、
ちょっと調べてみました。

春はあけぼの.png
一年の四季の巡りは、陰暦では1月から、
3ヶ月ごとでワンセットだったそうで、
平安時代の日本では1~3月が春。4~6月が夏。
7月~9月が秋。10~12月を冬と呼ぶ
『決まりごと』が「こよみ」の上にあるようです。
(明治までの旧暦に一貫した概念)

しかし明治以降に取り入れた新暦(西暦)には
そのような決まりごとがないので、
旧暦と新暦とでは明らかに四季の概念が違います。

そもそも「西暦」が生まれたキリスト教世界では、
春(spring)を一年の寒い時期と暑い時期の間に
訪れるシーズンと考えています。
あくまで肌感覚での区切りなんだそうです。

よって定量的に1月~3月の三ヶ月間を
春とする決まりごとはありません。
キリスト教世界では
4つのシーズンの境目が曖昧です。

けれど、国によって多少の違いはあれど、
「春」と言えば大抵3月は含まれているでしょう。
体感で行くのであれば、
1月、2月を「春」と呼ぶ国はないかもしれませんが。

春はあけぼの画像.jpeg
雛人形と桃の花を思う典型的な弥生もいいですが、
「春は夜がほのぼのと明けようとする頃(が良い)。
(日が昇るにつれて)だんだんと白んでいく、
山際の辺りがいくらか明るくなって、
紫がかっている雲が
横に長く引いている様子(が良い)。」と、
枕草子を想いながら弥生を過ごすのも、
オツなもんだと思いませんか。

ハム寿美すみ

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