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2018年6月号 特集 日本の年金&ソーシャルセキュリティ受給者を悩ます3つのハザード (パート2)

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先月号に引き続き、市川俊治氏が
週間NY生活2017年11月
11号に掲載なさった
「年金相談室:米国在住の受給者を
悩ます
日本の年金3つのハザード」の記事を
転載させて頂き
ます。

市川氏は
ボランティアで
海外年金相談センターの
サイトを運営し、
多くの方々を支援していらっしゃいます。

http://nenkinichikawa.org/


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2. Handling Charge


日本の年金の振込先を米国の銀行口座に指定した場合、
銀行でハンドリングチャージ(取扱手数料)として
約15ドルから20ドルを
とられます。

日本の年金は偶数月に年6回振り込まれますので、
年間20ドル×6回=120ドルの出費となります。

65歳以降は
老齢厚生年金と老齢基礎年金の2本立てとなり
個別に振り込まれ
ますので
120ドルの出費は倍の240ドルとなります。


ご夫妻で受給しているご家庭は
480ドルの負担となってしまいます。

銀行でハンドリングチャージを課すのは止むをえないのですが、
問題は日本から送金する場合、
老齢厚生年金と老齢基礎年金を
個別ではなく纏めて振り込めないかということです。 

これにより
費用負担を半分にすることが出来ます。 

ハンドリングチャージの
問題は
米国にお住まいの年金受給者に留まらず、
海外での日本の
年金受給者共通の問題です。 

米国在住の時、
当時の厚生省に
改善を求めた時の回答は
老齢厚生年金と老齢基礎年金とは法律が異なるので
致し方ないとの回答でした。 

しかしながら
日本に帰国後わかったことは、
日本国内の受給者は、
1本に纏めて
振り込まれているという事実です。 

年金は終生支払われ、更に遺族の方に引き継がれるものです。
 わずかな金額と言えども
通算では大変な額になりますし、
そもそも海外での年金受給者の
年金額は
日本にお住まいの方と比べれば小額の方が大半
ですから、
その負担額は決して小さなものではありません。

本件は、日本の行政サイドの改善努力で
多くの方の出費を
節約することが出来るわけです。

3. Form 6166

日米の年金は、
共に所得として毎年申告する必要がありますが、
その申告は日米租税条約により
住んでいる国に対して行うことと
なります。 

米国にお住まいの方は、
日本の年金と言えども
米国で
申告することになります。 

しかしながら日本の年金を支給する際、
一定の年金額以上の場合は所得税が源泉されます。

そこで、二重課税を避けるため、
あらかじめ「租税条約に関する届出書」を提出し、
源泉税の徴収を止める仕組みになっています。

届出書には、米国に住んでいることを証明するため、
IRS から Form 6166 を取り寄せ添付する必要があります。

一定の年金額以上の方は、
日本の年金の受給申請時及びその後3年ごとに
当該書類を提出する必要があります。 

問題は Form 6166 の取得に約1ヵ月半と85ドルが掛かり、
かつ、申請手続きが面倒で分かり難いということです。 

この Form 6166 は
源泉税の対象者である一定の年金額以上の受給者のみならず、
全ての年金受給者に
窓口でFormの提出を要求されていました。


そこで私は、
一定の年金額以下の方は
提出不要である旨の
お知らせに力を入れてきました。 
その努力が実ったのかどうか分かりませんが、
最近は、一定の年金額未満の場合提出しない旨の
「告知書」を提出すればよいように改善の傾向にはあります。


そこで提案として、
Form 6166 の代わりに、
総領事館で発行する
「在留証明(日本国籍の方)」 
または 「宣誓供述書・Affidavit
(米国籍の方)」で
代替できないかということです。 

在留証明は
年金の手続きのためであれば無料ですし、
在留証明は取得手続きも
簡単で
2回目以降は郵送で取得することも出来ます。 
Affidavitも
簡易に安く取得できます。

以上3つのハザードをご説明いたしましたが、
年金支給は終生継続
されるものであり、
生活の糧となるものです。 

年金額の無駄な
減額をストップさせるためにも、
改善に向けて皆様のご意見を
お待ちしています。

* * * * * * * * * 

後書き:


日本の年金を受給しているが故の、
思ってもみなかったペナルティを
知り、
あわてて市川氏に連絡し、助言を頂いたのですが、
本当に心強く有難く感じました。 

先月号に掲載されていましたように、
日本の年金には国民年金と厚生年金があり、
本来なら国民年金
受給額は
ペナルティの対象とはならないはずが、
多額の
減額対象(日本の年金受給額より減額高の方が高くてびっくり!)となり、
一応アピールをしたものの、
結論がでるまで時間を
要し、
しかもその是正の可能性が少ないようです。 

こうした
事を今後手続きなさる方々は認識し、
慎重に対処されます
ように。 

市川さん、色々と有難うございました。
今後とも
宜しくお願いいたします。


担当: ハインズのり子