生きた英語 「置時計の謎」

「置時計の謎」なんて、アガサ・クリスティーの小説のタイトルのようですが、英語の発音のお話です。
英語.jpg

日本の友人が、アメリカ人に「置時計!」と言われ、いったいなんだろうと思っていたら、どうやらOkee Dokee(OK)だったようだ、という話をしてくれました。これはOkeeDokeeと書いてそのまま発音したものですが、元の表現はOKですね。OKは日本人が発音してもたいして変わらないのですが、アメリカ人の発音やアクセントを聞いていると、簡単な単語でも「???」となる時があります。友人が子供(赤ちゃん)を連れてスーパーに行った時、知らないおばさんが赤ちゃんを見て、いとおしそうに「ドロボー!」と言った・・・というのは、adorable!(なんてかわいいんでしょう!)という単語です。これは、アクセントのない母音で始まる単語は、その母音の発音が弱いため、アクセント部分に消されてしまうためです。逆に、そういうふうに発音すればネイティブらしく発音できる、というわけです。adorableの他に、aboveーこれは「バブ」と聞こえますね。母音一文字ではじまらなくても、mashineなどの場合、実際に聞こえるのは「シーン」部分で、申し訳程度に最初にMがかすかに発音されるぐらいです。McDonaldもしかり。私が昔、言語学のクラスでアメリカ人のクラスメートに「マクドナルド」をそのまま言って、大うけしたのですが(こんなことでうけるなんて・・・とびっくりしたものです)、ネイティブの発音はほとんど「kナード」(ダに非常に強いアクセントがあります)に聞こえます。ちなみに、一度試しにアメリカ人のグループの中で、日本の発音からはありえない程思いっきり極端なアメリカ発音でマクドナルドと言ってみたのですが、普通に通じていました(笑)。このように、アメリカ英語で生き残る(!)には、発音もさることながら、アクセントがモノを言います。
英語5.jpg
文章にするともっとすごいのがあれこれありまして、What time is it now?は「掘った芋いじったな?」I got off.は「揚げ豆腐」、How much is this? は「ハマチです」と、イントネーションがおかしくなければこれで通じるというのですからおもしろいものです。あと、正しい発音とは違うのですが、よくアメリカ入国の際に言う言葉で「斉藤寝具店」(Sight Seeing – 観光でアメリカに来ました、の意)っていうのもありましたね。みなさん、街へ出て行って、「掘った芋」「ハマチ」など、通じるかどうか一度お試しください。
タイトルとURLをコピーしました