学生たちは早ければ5月の
終わり、遅くても6月中旬には夏休みが始まり、
小中学生の子供さんをもつ親御さんは、
なが~い夏休みの間の子供さんのアクティビティーの選択に、
四苦八苦されていらっしゃることと想像いたします。
半世紀以上も前の話ですが、
私が小学生だった頃の夏休みは、
アメリカに比べて断トツに短い一ヶ月なのに、
永遠に続くような長さに感じられたものです。
毎朝6時頃に起きて、近所の決められた場所に集まって、
リーダー(町のボランティア役員)の掛け声のもとに
ラジオ体操をしたあと、
持参したカードに参加のハンコを押してもらいましたが、
今ではそんな慣習は無いのでしょうね。
たんまり与えられた夏休みの宿題を
毎日少しづつすませたあとは、
団地の仲間たちに声をかけて、
周囲の宅地で建築備品を使って War Game をしたり、
空き地でトンネルを掘ったり、
林の中でセミ取りをしたり…。
コンピューターはペンタゴン(1943年設立)でも
使われていなかった頃で、
遊びは自分たちの想像力を駆使した、
殆ど野外でのアクティビティーでした。
ミ~ンミンミンミ~ンと騒がしいほど
合唱し続けるミンミン蝉の鳴き声は、
ここタンパでもあちこちで聞こえる夏のメロディーなのに、
いつだったか私が
「セミ(Cicada シケーダ)が鳴いてるね」と云うと、
相手(アメリカ人)は聞いて
聞かぬふりをしているわけでもないだろうに、
「シケーダって何?」という答えが返ってきて
驚いたことがあります。
俳句の季語(閑さや岩にしみ入る蝉の声、等)や、
蝉時雨(しぐれ)などの風情ある表現に富む日本文化と違って、
米国での蝉は単なる昆虫に過ぎないのかもしれませんね。
キーライム7月号が皆さんの目に届くのは、
日本の梅雨は中盤頃でしょうが、
ここタンパでは
Torrential Downpour と呼ばれる
ゲリラ豪雨の季節の始まりです。
今まで晴れていた空が暗くなり、
突然バケツをひっくり返したような雨が降り、
車の運転中などは5メートル先も見えなくなるほど。
そして、たいてい5分も経たないうちに、
同じく突然ピタッと雨がやみ、数分後には青空に戻ります。
今年もハリケーン無しのトラブルフリーの夏であることを願いつつ、
今月のご挨拶とさせていただきます。
(ページ担当:フィカラかこ)