生きた英語:ちょっとニュアンスが、、、




先日、日本からいらっしゃっていた方の英語の会話を聞いていて「間違ってはないんだけど、ニュアンスが〜〜」と内心ハラハラしたということがありました。


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この方は ビジネスの話が英語できる位英語力ある方です。アメリカ人と仕事の話をしている時に相手が言ったことに対して「あなたのお話では、○△×だということはわかりますが、云々」と言いたかったと思うのですが、ここで
「あなたのお話=おっしゃったこと」を
“what you
said”とか“what you have described”と言うかわりに“your story”と言ったのです。間違ってはないのですが、内容が結構厳しい内容だったのでその“your
story”というのがstoryの言葉が持つ意味の1つである「つくり話」的な雰囲気を帯びてしまい、横で聞いていて「まずい、、、」と内心思ったのでした。Storyという言葉は「実際にあった話」より「自分の主観が入った話」という意味合いが強くなります。

 

HouseHomeも日本語にすると両方とも家になりますが、Houseは建物としての「感情が入らない」家、それに対してHomeは「人間が住んでそこに生活がある」家、という感じでしょうか。奥さんに電話をして“I will be home soon.”ということはあっても“I will be house soon.”とは言いません。さらに英語ではHomeは日本人の「故郷」に近い感情をいれて使うこともしばしばあります。自分が帰属するとことでも言うのでしょうか。ですから「おら、くにさ帰るべ」も英語にすれば“I
am going home.”となります。反対に「投資用の家を買った」だとそれはHouseを使います。

 

「かわいそう」も英語との差があって難しい言葉です。中学校で英語を習ったばかりだと「彼はかわいそうですね」と言う意味で“He is poor”とか言ってしまいそうですが(^_^;Aもちろんそんな使い方はしません。哀れみのニュアンスを含んで、例えば子供が膝を擦りむいたような場合に“You, poor
thing!”などと言ったり捨て猫を見て“The poor kitten is all
wet.”という使い方が出来ます。身内を失ったり、失業したりした人に同情のニュアンスをもってかわいそう(=お気の毒)と言う場合は“I
am sorry to hear that.”などが使えます。

 

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日本語では「お酒が好き」などと軽く言いますが、これを英語で“I like(=love) drinking.”というと、この人はアル中なのか?よっぽど遊んでばかりいるのか?という印象になります。日本語ではよく「飲み会」を使いますが、これも“Drinking
Party”と訳してしまうとものすごくワイルドな印象。(^_^;A “I
enjoy wine.”とかだともう少し印象が和らぐような気がします。アメリカ人も十分飲むのに「晩酌」に匹敵する言葉がないのですから、難しい。

 

「バカ」もStupidだと本当に見下げている感じがあるのにたいして、Sillyだと「おバカさん」という雰囲気があります。例えば小さい子がふざけてお笑い芸人のまねをしたりすると“You
silly!”となります。

  

 担当:山﨑由紀子

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