2005年(平成17年)10月1日に日米社会保障協定が発効となり、その内容につきましては、2005年11月、12月号、2006年1月号(*注)でレポートいたしました。 あれから8年、当時の社会保険庁が日本年金機構という名前に変わり、多少手続き等も変更があるかもしれません。 受給に関しては、人それぞれ状況も異なり、詳細については、直接日本年金機構へご照会なさることをお勧めしますが、2013年3月現在でわかり得る、社会保障協定(日米間のみ)についてレポートいたします。
*注:2013年3月1日付けホームページで、当時のレポートをご覧ください。
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日本年金機構本部
東京都杉並区高井戸西3-5-24 * (03) 5344-1100
日本年金機構ホームページ
http://www.nenkin.go.jp/n/www/index.html
海外居住者の社会保障協定に関して
http://www.nenkin.go.jp/n/www/service/detail.jsp?id=5068
社会保障協定の目的
1.保険料の二重負担防止
2.年金加入期間の通算
その為の方策
1. 適用調整
相手国への派遣の期間が5年を超えない見込みの場合には、当該期間中は相手国の法令の適用を免除し自国の法令のみを適用し、5年を超える見込みの場合には、相手国の法令のみを適用します。
2. 保険期間の通算
両国間の年金制度への加入期間を通算して、年金を受給するために最低必要とされる期間以上であれば、それぞれの国の制度への加入期間に応じた年金がそれぞれの国の制度から受けられるようにします。
* 二重加入防止は、どちらの国の制度に加入するかを事業所や本人が自由に選択はできません。
日本の事業所から相手国の事業所に一時的(原則5年以内)に派遣される人は、引続き日本の制度を、一方、長期的に派遣される制度に加入して相手国制度への加入が免除されます。 人や相手国の事業所に現地採用された人は相手国の制度に加入にすることになります。
アメリカ年金加入要件への日本期間の通算方法
アメリカの年金加入期間は、暦年中の収入に応じて付与されるクレジットという単位でカウントされます。 日米両国では、年金加入期間の単位が異なるために相手国の年金加入期間を自国の年金加入期間に通算する際には、アメリカの1クレジットを日本の3ヶ月の年金加入期間を同等の期間として換算します。アメリカ年金を受給するためには、アメリカ年金のクレジットが最低6クレジットがあることが条件となっています。
なお、日米協定に基づき日本の障害・遺族年金を受けるためには、「障害の初診日もしくは死亡日などの直前2年間のうち1年間分のアメリカの年金加入期間があること」という条件もあります。
アメリカ年金申請方法
1. 日本での申請方法
協定によりアメリカの年金の請求を日本の年金事務所及び年金相談センターの窓口で行うことができます。年金事務所及び年金相談センターでアメリカの年金を請求する場合は、窓口に備え付けてある「合衆国年金の請求申出書」にアメリカ社会保障番号(Social Security Number)、氏名、生年月日、住所等の必要事項を記入して提出。
2. アメリカ国内での申請方法: アメリカの国内法令に基づいて行われる。
アメリカ在住者の日本の年金に対する
所得税手続きについて
アメリカで居住している人が日本の年金を受給する場合には、日米租税条約に基づいてアメリカで課税対象となります。
この取扱いを受けるためには、「租税条約に関する届出書」の他、「特典条項に関する付表」を1部提出する必要があります。
参考サイト:
http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/nenkin/nenkin/shakaihoshou-gaiyou.html
http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/nenkin/nenkin/shakaihoshou.html