東日本大震災支援活動報告 2013年3月

 

福島県相馬市市長 立谷氏より以下のようなお礼状お知らせを頂戴しました。

 

Soma City Mayor letter Feb 2013.jpg

 

○御礼とお知らせ

 

前略 ご免下さいませ

 東日本大震災により親を亡くした相馬の子供に18歳までの生活費の一部を毎月3万円、また大学や専門学校進学に要する学費及び平均的仕送り額を援助する為の、相馬市震災孤児維持支援金は、心を寄せて下さった方々の善意に従い、条例の通り孤児遺児達に給付してまいりました。

 

皆様の温かいお気持ちに改めて感謝申し上げます。大学卒業まで一人平均1千万円の資金が必要と試算致しましたが。平成241231日の段階で49千万円の募金が集まりました。私はじめ相馬市民一同、日本中あるいは世界中の人情の厚さに、只々、驚いております。

 

しかしながら、集まりすぎて残すようなことがあっては、寄せられた、善意に申し訳が立ちませんので、平成25331日を以って本基金を閉鎖することにいたしました。

 

若しも将来不足する様なことがあれば、将来の市長に責任を持って財源補填をしてもらいたいと考えております。

 

次の課題は、この子供達をどのように教育してゆくかです。市及び教育委員会一同 今後はこの事に全力を挙げて取り組む覚悟です。

 

尚、この課題に対しては、相馬市教育復興子育て基金を開設しておりますので、継続してご支援頂ける方がおられましたら、何卒宜しくお願い申し上げます。

 

之までのご支援、本当に有難うございました。震災孤児遺児に対する皆様のお気持ちを、私達相馬市は決して忘れません。

 

殉職消防団員はじめ亡くなった親達に替わり平身低頭御礼とお知らせを致します。

     草々

平成251

有情諸兄諸姉

 

相馬市長 立谷秀清

 

 

 

 

更に立谷市長が毎月発行するメールマガジン201313日からの抜粋を追加いたします。

 「私がこの基金を思い立ったのは、消防団員たちの御遺体発見の知らせを次々と受けた時でした。避難誘導をしながら、迫りくる巨大な津波を見た彼らが最後に何を思ったろうかと、胸が苦しくなりました。30代が主流の消防団員たちは子育て世代。父親としての責任と喜びを人生の途中で奪われる彼らの無念に、言葉も出ませんでした。

 子どもを健やかに育てたい。成長して自立した後は強く生きてほしい。それは父親としての生き甲斐でもあり、人生で持ちうる最大の喜びでもあります。競争社会の今日、強く生きる為の最良の手段はしっかりと教育をしてあげること、具体的に言えば高等教育を身に付けさせることです。その為の努力を人生の途中で奪われたとしたら、さぞや心残りだったろうと思ったのです。

 彼らに代わって我われがしてあげられることは、18歳までの生活支援と高等教育進学などの学費と平均的な生活費の仕送りまでです。父親が果たす精神的な支えや、社会教育などは勿論、及びもつきません。せめて郷土の英霊となった彼らを誇りに思ってもらいたいと考えていた239月の慰霊祭で、磯部分団の副分団長だった阿部健一さんの長女の彩音さんから、父を誇りに思うことや
将来進学して人の役に立つ仕事に就きたいという弔辞(#2)を聞いたときは涙をこらえるのが精いっぱいでした。以来、復興の最大の目標は教育と考えています。

 去年メルマガ(#3)で書いた、故稲山正弘分団長の長男の大輝君は千葉県の大学への進学が決まりました。しっかり勉強して4年後は消防士になり、将来は消防長になって相馬地方の防災のリーダーになってほしいと祈っています。大輝君が相馬を離れて学生生活を送るにあたり、学費の一切と月々76千円の生活費、また自動車学校の講習料を、この基金に協力してくださったお一人おひとりの気持ちを添えて、分団長に代わって送らせて頂きます。

拙稿の読者諸兄で、この子らをはじめ相馬の子どもたちに継続的なご磯部中学校、中村第二中学校の生徒にiPADを与え、数学のドリル、漢字の書き取り、理科の教材などに利用して来ました。何より将来生き抜くためのIT習熟に一役買うと思っています。また仮設住宅の集会所に東京大学教育学部の大学院生を招いて週末に実施する「相馬寺子屋」の経費に充ててきました。その他にも、相馬の子どもたちの学力向上のために使うことにより、地域全体、特に遺児孤児たちが大学進学のための学力を身に付けるよう、一同頑張りたいと思っています。」

 

 

皆様のおかげで、私共は2年間で17,000ドルを相馬市震災孤児基金に送金させて頂くことができました。有難うございます。そしてこうした皆様のお気持ちが相馬市立谷市長をはじめ相馬市の方々に届き、子供達のお役に立っていることを何より嬉しく、励みに思います。今後も教育基金に協力させて頂きたく、クラフト製作、販売を通じて支援活動を続けて行く所存です。これからも応援宜しくお願い申し上げます。

 

 

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