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2018年5月号 表紙

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先日ちょうど日本にいた際に目にしたのが、東京ドーム付近に飾られていた何百という
数の「こいのぼり」でした。早めに開花した桜がすべて散ってしまった直後の4月初旬だったのですが、そうだ、もうすぐ5月なんだとしみじみ。こいのぼりを目にしたことが久しぶりだったので、ついしばらく見とれてしまいました。フロリダにいると四季の移り変わりに鈍くなるわけですが、日本に居るとこうして四季折々の風物詩を目で楽しむことができるのがなんとも素敵だわと思ってなりません。

5月5日は皆様もご存知、端午の節句。江戸時代に武家で男の子が生まれると、のぼりをたててお祝いをしていたのが庶民にも広がり、男の子のお祝いをするようになったそうです。端午の節句とは、もともと中国から入っていた厄払いの行事で、鯉が空をのぼり龍になるという壮大なスケールが組み合わさり、その風習が今も残っているのですねえ。

アメリカに住んでいると、もちろん「五月病」も当てはまらないわけです。日本では新年度の4月に、入学、就職、異動といった新しい環境の変化があります。4月は期待感からのワクワクや新鮮さやみなぎるやる気があるものの、その環境に適応できなかった場合、人によってはうつ病に似た理由不明確な体や心の不調症状が5月のゴールデンウィーク明け頃から起こるため、この名称になったそうです。

そういえば、街の至る所に、ぎこちない感じで地味な紺やグレーのスーツに身を包んだ若者がたくさんいたなあと今思い出しました。 会社帰りにみんなで話すことがたくさんあるのでしょう、缶ジュースを片手に外でキャッキャ話していました。 出張先でも、会議室から憂鬱な顔をして出てきたわたしに「こ、こんにちは!」と元気に挨拶をしてくれる若者たちがたくさんいました。 トイレにいても「こんにちは!」とお辞儀をしてくれる肌のきれいな日本の若い女性たち! 社内では新入生のオリエンテーション的なものが行われていて、そのあまりの初々しさにニヤニヤしてしまうのと同時に、自分にもあんなときがあったのだなあと恥ずかしいような羨ましいような気持ちになりました。 きっとあの子たちからしたら、わたしはずいぶん怖そうなおばさんに見えているのでしょう。 ああ、嫌だ。笑 日本をこれから背負って立つあのキラキラした若者たちが、五月病にならなくて済みますようにと願ってしまう老婆心全開の今日この頃です。

キルゴ亜矢 記