5月号表紙

私事ですが、ここ数年、引っ越しが多く落ち着かなかった生活に終止符を打ち、最近やっとしばらくは住めそうな所に引っ越しました。 丁度、春に引っ越したということもあって、私と夫は、すぐに庭に色々植えることにしました。

フロリダでのガーデニング事情を理解していない頃は、「ほとんど寒くならないんだから何でも良く育つだろう」とたかをくくっていました。 なんと言っても、生まれて初めて家庭菜園を体験したミネソタでは、庭の隅にちょこっと穴を掘って色々な種を植えるだけで、「ジャックと豆の木」かと思うほどに、すべてが面白いほど大きくなりました。 生まれたばかりの長男のお昼寝の時間に、庭に成長具合を見に行くのがとても楽しみだったことを思い出します。 野菜だけでなく、色々な花も見事に咲いて、ガーデニングの楽しさに目覚めたのでした。

その後、フロリダに引っ越し、早速期待満々で花や野菜の苗、球根を植えてみましたが、、、その期待は見事に裏切られました。 ミネソタでは 春になると勝手に大量に咲いてくれたチューリップも、せっかく専門のカタログから球根を取り寄せたのに、暖かすぎて、地面から5センチくらいの高さで花を咲かせたり、咲かなかったり、、、北では野生化するほど大きくなってどんどん実がなったミニトマトもダメ、、、フロリダの地面を掘っても砂ばかり。。。

試行錯誤を重ねて、フロリダでは育たないものがたくさんあることがわかり、反対にフロリダだからこそ簡単に育つものもあるという、当たり前と言えば当たり前の結果に行き着きました。 フロリダは土の質も良くないし、暑すぎる長い夏も家庭菜園にはマイナスですが、その代わりに、地面まで凍ってしまうような冬はありませんし、春と秋の年2回家庭菜園にぴったりの時期があります。

その上最近は、色々な日本の品種も徐々に出回って来て、今回は Lowes で Japanese Cucumber と Ichiban Eggplant という苗を買いました。 旨く育つことを期待しつつ毎日の成長を見るのが楽しみです

その土地にあった家庭菜園を楽しむというのは、よく考えれば生活全般にも言えることです。 日本から遠くはなれたフロリダでは私たちが日本で慣れ親しんだものが無い場合は多いのですが、反対にフロリダでの楽しみも、多少こじつけながらでも見つけていると段々ここでの生活も楽しくなります。「郷に入れば郷に従え」という言葉が改めて頭に浮かびます。

フロリダで育つ植物に期待を抱いて、ライチーの木を植えてみましたが、食べられる日は来るのでしょうか??

山崎由紀子 記


ライチー.jpg

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