8月号表紙 まだまだコロナ禍

 これを書いている7月半ば、わたしたちの住むここフロリダ州では、とうとう新型コロナウイルス1日の新規感染者が1万5千人を超えてしまいました。人口は全米の7%程度なのに、全米日別感染者の4分の1近くを占めているという恐ろしい現状。観光客と高齢者が多いのに、5月早々に制限を解除したことが主因となっているようですが、ディズニーワールド再開などというニュースの中、マスク着用すら知事の反対で義務化されていないのが現実。
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 このまま一体どんな風になっていくのか予測はつきませんが、先日コレステロールのチェックに行った際わたしの主治医が「どんどん症状も形を変えているみたいなのよ。最近はアレルギー症状だと信じて検査をしたら陽性だったなんてことが多く、症状自体は軽度になってきているみたいだけど、人によっては重度にもなりえるため、はたしてそれがベターなのかは何とも言えない」とのことでした。

 すっかり馴染みの「パンデミック」という言葉は、国境や大陸を越え世界中で感染症が大流行することですが、たとえば特定の人々や地域においてポツポツと見られる流行以前の状態が「エンデミック」で、特定のコミュニティ内で一定期間感染症が広がるのが「エピデミック」というくくり。歴史的に見て、パンデミックは100年に一度は起きており、現在までヒトの世界でパンデミックを起こした感染症には、天然痘、ポリオ、AIDS、ペスト、梅毒、コレラ、結核、インフルエンザ、マラリアなどなど。病原体はウイルス、細菌、原虫とこれまた様々、怖すぎます。

 新しい言葉として「インフォデミック」(infodemic)ができましたが、これは疫病の流行に伴う流言が急速かつ大量に広がり、社会に混乱をもたらす状況を指すそう。概念としては、誤報と闘う取り組みの中で提唱され、信頼できる情報源とガイダンスを得ることを困難にするニセモノ情報が過剰に広がり、正確な情報と事実に反した誤情報が混在している状況がこの言葉を生みました。

 これからわたしたちの生活がどのように変化していくのか。新型コロナウイルスとの共棲を前提とした「New Normal」を皆さんはどう捉えていますか?デジタル化、リモート化、オンライン化なんて言葉が浮かびますが、辛かった出張もいまでは懐かしいほど。当たり前のように旅行に行けていたのがウソのようです。皆様、くれぐれもお気をつけてお過ごしください。

(キルゴ亜矢)
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