2024年12月 特集

日本の相続税について
パート3

先月号に続いて
日本の相続税の情報を記します。

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平成27年1月1日以後の場合 

相続税の速算表
(出典:国税庁)

アメリカの相続税の仕組み

アメリカの相続税は
日本よりも基礎控除額が高く設定されています。

基礎控除額は500万ドルですが、
2018年から2025年までの時限措置として、
この間は基礎控除額が1,000万ドルに引き上げられています。



経済情勢に応じて毎年変更される可能性も高いです。

最高税率は現在の処アメリカ40%、日本は55%です。
ただ、アメリカは国に支払う相続税とは別に、
州に支払う相続税が設定されている場合もあります。

日本滞在の外国人の相続税

相続税法では、
日本に住所を持つ外国人の方が死亡した場合、
親族が海外に居住していても、
全世界の財産に日本の相続税が課税されるのですが、
色々弊害があったため、
平成29年4月税制改正で、
下記のように改正されました。 

① 単身赴任で在留している外国人が死亡した場合、
外国に住む親族が相続する財産の
課税対象を国内財産に限定する。

 

② 家族帯同で日本に在留する外国人が死亡した場合、
家族が相続する財産の課税対象を国内財産に限定する。

③ 日本に在留する外国人の、
外国に在住する親族等が死亡した場合、
当該親族の有する財産の課税対象を国内財産に限定する。

④ 短期滞在外国人: 
相続が発生する15年前の期間の内、
日本に住所があった期間の合計が10年以下の場合は、
日本に住んでいない外国人として取り扱う。

(尚、日本の居住期間が10年以下の外国人であっても、
永住を前提のビザ、例えば配偶者ビザで来ているような場合、
短期滞在外国人とは認められません)

複雑な外国人の相続税

上記はあくまで日本側の税制改正の内容でしたが、
外国人の方の相続でまず問題になるのは、
相続にはどの国の法律が適用になるかということです。



この相続に適用される法律をを準拠法といいます。
日本の国際私法である法の適用に関する通則法には
「相続は、被相続人の本国法による」と定められています。

つまり、相続には、
亡くなった被相続人の
国籍国の法律が適用されるという意味です。

一見すると簡単そうに思うかもしれませんが、
そんなに単純ではありません。

外国人の方には戸籍がありませんし、
二重国籍の方もいますし、言葉も違います。
このように、外国人の相続は
日本人の相続と同じようには
進めることができないために、
対応できる専門家が少ないそうです。



詳しくは下記のサイトをご覧ください。

https://ila.kobelp.com/foreign-nationals-inheritance

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参考引用サイト

https://osd-souzoku.jp/kaigaikyozyuusouzoku
https://www.nta.go.jp/about/organization/ntc/kenkyu/ronsou/57/05/pdf/ronsou.pdf
https://chester-tax.com/encyclopedia/dic01_132.html
https://creas-souzoku.com/columns/news/inheritancetax/c5620

ページ担当:ハインズのり子

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