税金:知っていると便利な情報

アメリカで暮らしている私達は、新たに日本の銀行口座を開くことはできません。(ごくわずかですが、数行では、大丈夫との情報もありますが、確認はできていません。)ただ、渡米前に持っていた口座を閉じずに、そのまま使い、里帰りの時などに利用なさっていらっしゃる方は多いことでしょう。こんかいはそうした日本の銀行口座にある預金、そして日本での証券、生命保険などをお持ちの方にとって、心の準備が必要な情報かと思います。

FATCAについて(Foreign
AccountTax Compliance:外国口座税務コンプライアンス法)

 

米国に税金の支払いの義務のある人が、その財産を海外の銀行口座に預けて、税金を逃れることを阻止する目的で、オバマ政権が20147月より、成立させた法律です。外国にある程度の資産がある人は所得税申告の時に、Form
8979を提出しなければなりません。

対象者

1)アメリカ市民

2)アメリカの永住権保持者

3)アメリカに滞在している外国人

○単身で税金申告する場合:アメリカ国外の外国金融資産が年度末に$50000.00以上ある場合か、またはその年度内に一度でも$75000.00を超えた場合。

 

○夫婦で共同申告の場合:アメリカ国外の外国金融資産が年度末に$100000.00以上ある場合か、またはその年度内に一度でも$150000.00を超えた場合

 

日本にある金融機関(銀行・証券会社・生命保険会社など)でも、米国側の要請により、米国の納税義務者であるかどうかの確認をする為、IRSへの報告対象者であるかなどの書類の提出などを求め、該当する場合は預金口座内容を米国税務当局に報告するシステムになりました。インターネットでFATCAで検索すると、このことについて、驚くほど色々な金融機関のサイトで言及しております。

 

参考資料&サイト:

FRONT LINEMarch 5th
Ediion

http://www.usfl.com/ee/data/2015/0305/index.html

http://p.help.jibunbank.co.jp/app/answers/detail/a_id/739

http://www.stellarrisk.com/ja/%E3%81%82%E3%81%AA%E3%81%9F%E3%81%AE%E9%8A%80%E8%A1%8C%E5%8F%A3%E5%BA%A7%E3%81%AF%E3%80%81%EF%BD%86%EF%BD%81%EF%BD%94%EF%BD%83%EF%BD%81%E6%B3%95%E3%81%A7%EF%BD%89%EF%BD%92%EF%BD%93%E3%81%AB%E3%83%AA/

http://www.smbc-friend.co.jp/news_topics/detail/id=12315

 

*昨年に施行されたばかりの法律ですが、今後、日本で銀行口座・証券・保険などをお持ちの方々は、銀行や証券会社などの金融機関からの問い合わせにより書類など提出する局面にぶつかることが多々予想されます。念の為に、該当すると思われる金融機関などのHPでチェックなさることをお勧めします。

*こんなサイトもあります。:日本の金融機関は保有する全ての顧客に米国人(永住権保持者を含む)・非米国人の判定をし、5万ドル以上の金融資産を持つ米国顧客の名前、口座番号、残高や年間入出金総額をIRSへ報告することになりました。この事務処理手続きは、日本側の金融機関にとって、大変な負担となります。米国の微税強化の為に、日本の金融機関の公益が犠牲になるにいたった過程を説明してあります。

http://www.sentaku.co.jp/category/economies/post-1354.php

 

 

永住権保持者への遺産相続(Front Line May 5 2015 Editionよりのまとめ)

以前、贈与税・相続税など(特に外国人配偶者)について、簡単なレポートを掲載しましたが、こうした情報は、どんどん変わっていきます。FRONT LINE55日号に掲載された永住権保持者への最新の情報をまとめ引用させて頂きます。

アメリカで財産贈与に課される税金のことをGift Tax(贈与税)、亡くなった者が残した遺産に課される税金を  Estate Tax(遺産税)と言います。2015年の基準ですと、543万ドル以上の遺産を残した場合には、課税対象となる可能性がありますが、夫婦の場合、この2倍額の額を非課税で残すことができます。税は生前中、もしくは死亡時の財産の譲渡に課せられ、税率はどちらも同じです。財産の贈与、または相続を受ける生存配偶者がアメリカ市民である場合は、配偶者間の贈与、及び相続には、贈与税も遺産税も非課税となります。これは無制限の婚姻控除(Unlimited Marital Deduction)が適用されるからです。しかし、相続をうける生存配偶者がアメリカ市民でない場合、永住権保持者であっても、この婚姻控除は適用されません。生前中の財産の贈与は、アメリカ市民でない場合、144000ドル(2015年時点)に限られます。それでも、控除額(543万ドル、2015年時点)までの資産なら、市民・非市民にかかわらず非課税で残すことは可能です。いずれにしましても、詳細は専門家にご相談なさることをお勧めします。

 

Front Line 65日号では、外国人配偶者に対する遺産税対策として、以前キーライムでも言及しました適格国内信託(Qualified Domestic Trust)について詳しい説明があります。ご参照ください。

 

FrontLineサイト:

http://www.usfl.com/ee/data/2015/0505/index.html

 

http://www.usfl.com/ee/data/2015/0605/index.html

 

 

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