2024年8月特集 理学療法101

センピーで長年、
理学療法士(Physical Therapist)として活躍
しておられる、
陽子Rayさんに記事を書いていただきました。


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Next Step Rehabilitation

5535 Park St N., St. Petersburg, FL

727-209-0579
Yoko Ray, DPT


腰痛や肩こりは、現代人に起きやすい疾患です。

座って机に向かったり、
仕事でコンピュータを操作することが日常になりがちなのも
大きな要因と言えるでしょう。

ただ、要因はそんなに簡単に見つけられるものでもありません。

今回は、理学療法士(Physical therapist)の立場から、
皆さんに少しでも役に立つ情報を発信できれば幸いです。

腰痛や肩こりの原因はいろいろあります。

ストレス、緊張、使いすぎ(overuse)、
同じ姿勢のまま動かないことによる血流の滞り、
誤った動き、などです。

原因が多様なだけでなく、症状も様々で、
複数の要因が重なって起こるケースがほとんどで、
腰痛や肩こりに効く運動を万能薬として紹介することは困難です。

自分でコントロールできない事態になる前に、
体にいつもと違う変化が現れた時点で、
予防として、理学療法士に相談することもできますし、
怪我をしてしまった後、
症状が悪化する前に治療にこられることもお勧めします。

理学療法も多岐に渡りますが、
私が務めるクリニックでは、
主に、整形外科スポーツ外科の治療を行っています。

あらゆる関節
(首、肩、肘、手首、手、腰、股関節、膝、足首、足)の痛みに対処します。
もちろん、手術後のリハビリも行います。

理学療法では、初診時に問題点を引き出し、
治療法を導き出すための評価をします。
過去の怪我、生活習慣、運動量、怪我の経緯を理解している範囲で整理し、
関節の柔軟性や筋力テストを行い、動きの分析をします。

動きの分析はとても大切で、歩き方、階段の上り下り、
荷物の持ち上げ方、椅子からの立ち上がり方などから、
たくさんのヒントを得ることができます。

正しく動いているつもりでも、安定性が欠けていたり、
効率の悪い動きを続けることが
怪我の原因になっていることがあるからです。

これから理学療法で治療をされる方は、
前もって情報を整理しておくと役に立ちます。

1)痛みの経緯: 怪我をした日にち。
怪我をせず痛みが出た場合は、いつぐらいから痛みを感じ始めたか

2)以前にも同じ痛みを経験したことがあるか。
あれば、その頻度や症状

3)レントゲンやMRI画像などを使って診断されていれば、
そのレポートのコピーを持参する

4)日課で行っている運動があれば、整理しておく。
例えば、ジムに週3日行ってどのようなマシンを使うかなど

5)痛みが和らぐ方法、痛みがひどくなる動きが分かれば書いておく。
例えば、痛みの部分を温めれば楽になる、
靴の紐を前屈姿勢で結ぶときに痛みが出る、座った姿勢が辛い、など

6)1日を通しての痛みの変化。
例えば、朝起きた時が一番辛いが、しばらく動くと楽になる、など

問題が起きないような予防法で万能薬ではないですが、
お仕事で座った姿勢が長い方のためのチェックポイントを幾つか紹介します。

1)椅子の高さは股関節が膝関節よりも高い位置にくるようにする
(これは、脊椎を自然な状態、いわゆるニュートラルに保ちやすくするため)

2)キーボードとモニターを真正面に置く
(体が歪まないようにするため)

3)マウスはキーボードの隣に同じ高さで置く
(無駄な動きを省くため)

4)キーボードは、肘の延長線の高さで、肘は体に寄せる
(肩や首に負担がかからない姿勢にするため)

5)画面の高さは目よりも少し低めの位置に置く。
(首の位置をニュートラルに保ちやすくするため)

6)20~30分に一度は立ち上がったり姿勢を変える。
(血流が滞らないようにするため)

血流が滞らないように、職場でできる簡単なストレッチもあります。
1時間に一度は1~2分かけて行うことをお勧めします。
ストレッチの他に、座ったままでも足首を動かしたり、
膝の曲げ伸ばしを行うことも有効です。

ただし、ストレッチ中に
関節痛などのストレッチ以外の症状が出る場合は行わないようにして下さい。
注:赤い矢印がストレッチされる組織で青い矢印が動かす方向です。

ご投稿:レイ陽子さん

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