2024年6月 生きた英語

Stone について

最初、何かの時に 
 ”get stoned”と聞いた時は、
即、“石を以て追わるる如く”の
石川啄木を思い浮かべてしまった
時代遅れ感覚の持ち主ですが、
なんとボブ・ディランのRainy Day Womenにも
「Everybody must get stoned」というフレーズがあるのですね。

五連から成り、いずれの連も曲中の女性に対し、
人生の様々な局面で「石で打たれるだろう」と述べた後、
「Everybody must get stoned」と締めくくる。

この “Get Stoned!” が
ドラッグによる鬱状態を指す言葉として、
アメリカの多くのラジオ局やBBCで
「ドラッグ・ソング」に指定されて放送禁止になりました。

ただし stoneを「石で打つ」と解した場合、
キリスト教文化圏においては
罪を犯した女性を捕らえて石打の刑で殺せと主張する人々に対し、
イエスが「罪を犯したことのない者だけが、この女を石で打て」 と答えて
女を救ったという話があります。

これを踏まえた上で単なるドラッグ・ソングとは言えない寓意性を持っており、
中には16通りの意味があると言う説もあるそうです。
奥が深い言葉でもあるのですね。

ボブ・ディランはともかく、
stoneという単語のスラングについて調べてみました。

* * * * * *

Get stoned: スラング。〔マリフアナで〕ハイになった、朦朧とした。



Stoner:大麻常習者のこと指すスラングです。



Be stoned out: 泥酔している。



Be stoned out of mind:正体もなく酔っている。



Be stoned to the bone:骨の髄まで麻薬に浸っている。



Stone cold:石のように冷たい、冷え切った、無得点、
稀には素晴らしい、至高のといった肯定的な意味に使われることもあるそうです。
例えば Stone-cold fox: セクシーな人(女性)。



マリファナと言えば、
フロリダ州では医薬品だけではなく、
recreationalな用途も認められており、
気が付いたら、大丈夫なのかな?と心配になるほど
町の至る所に取扱い店が出来ています。

店名にはそれとなく濁したタイトルを付けていますが、
わかる人にはわかるようですね。(例:cannabis, etc.)



マリファナがこれだけ一般的になっても、
出来ればこのStoneうんぬんというスラングの表現が
多用される状況が生まれないように願うばかりです。


ページ担当:ハインズのり子

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