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2018年5月号 特集2:  日本の年金&ソーシャルセキュリティ受給者を悩ます3つのハザード (パート1)

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私事ですが、
昨年より米国
のソーシャルセキュリティを受給し始めました。

日本の
年金も受給しているのですが、
そのために思ってもみない
ソーシャルセキュリティ受給額の減額
に直面しました。

色々と
調べて、
ウエブの情報を頼りに市川俊治氏に連絡させて頂いた
ところ、
迅速に、親切に色々教えて頂き、
これは米国に住む
日本の年金受給者を悩ます問題の一つだと知りました。 

市川氏の許可を頂き、
氏が週間NY生活2017年11月11号に掲載なさった
「年金相談室:米国在住の受給者を悩ます日本の年金3つのハザード」
記事を転載させて頂きます。

市川さん、ありがとうございます!
(市川氏はボランティアで海外年金相談センターのサイトを運営し、
多くの方々を支援していらっしゃいます。)

http://nenkinichikawa.org/

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1. WEP (Windfall Elimination Provision)

最大のハザードです。

米国年金を受給する際、
日本の年金を受給して
いると
米国年金の一定額が減額(2017年度最大月額$442.5)されます。

このことを規定した規則がWEPです。

勤労中の給与に対して
Social Security(SS) Taxを支払っていなかった場合、
ペナルティと
して減額されるというものです。

WEPについては、
10年以上前から
全米の
年金受給者の方から怒りや義憤の声を頂いています。

日本で働いていた時に、
自分と会社で拠出した年金が
何故減額の対象となるのか、
米国政府は関係ないのに容認できない。。。等々。

適用の例外として勤労に基づかない
国民年金、遺族年金、SSで規定する
高額収入(Substantial Earnings)で
30年以上 SS Tax を支払われた方は対象外です。

にもかかわらず、
SSの窓口で国民年金の受給者の
方が
WEPの対象となってしまい多額の減額対象となり、
その是正の
お手伝いをすることが少なからずあります。

しかしながら、最近
その是正が
難しくなる傾向にあり憂慮していた所、
ある相談者からの
減額理由の質問に対するSSからの返答レターを読んで、
驚くと共にこれは何とかしなくてはと強く感じた次第です。

そのレターは次の通りです。

*  *  *  *  *  *  *  *

ソーシャルセキュリティの
プログラム運営マニュアル規定 (以下、POMS
と表記) 上の
"日本の制度下の保障と掛け金"というタイトルの項目
GN01745.015は、
一般に公けになっています。

その規定は、
日本の
年金制度は2層構造になっていると述べています。

国民年金(
NP)の保障は日本における居住を基に、
一方、被雇用者年金プラン(EPI)と国営の共済組合の保障は、
働く人達の収入に基づいて、掛けられています。

POMSガイドライン上の
「外国の年金の証明と棚ぼた排除規定(WEP)
というタイトルの
項目GN 00307.290は、一般に公けになっています
。 

この手引きは、
勤労以外(例:居住や掛け金)に
基づくWEPの
対象とならない年金がある9カ国をリストアップしています。


しかしながら、
日本の国民年金は、WEPの対象とならない年金として、
このリストの中に含まれていません。 

POMSガイドライン上の項目
GN 01701.320は、
"社会保障協定の国々の内、
棚ぼた排除規定(WEP)を
引き起こさないタイプの年金"という
タイトルで一般に公けになって
います。 

その項目には、
WEPの対象とならないタイプの年金がある7カ国が、
リストアップされています。

米国と日本は、社会保障協定を
締結しましたが、
日本は、WEPの対象とならないタイプの年金の国
として、
このリストに掲載されていません。

ソーシャルセキュリティは、
"世界に跨るソーシャルセキュリティプログラム"
という題名の文献を出版しています。 

アジアをカバーした最新号は、
2014年に出版されました。 

日本についての記載事項は、
"日本の
社会保障制度は、
国民年金制度(NP)に基づく一定額給付金と、
被雇用者年金プラン(EPI)に基づく収入に
関連した給付金から成り立って
いる" と述べています。

しかし、"世界に跨るソーシャルセキュリティ
プログラム"と言う文献は、
情報提供の目的の為のみの出版物として
捉えられており、
決定を下す為のガイドラインの一部ではありません。

2013年8月に、我々の事務所は、
メリーランド州ボルティモア市にある
我々の本部に対して、
勤労ではなく居住に基づいている日本の国民年金は、
WEPの対象とならない年金のタイプに含めるべきだと、
POMS
ガイドラインの改定を推奨する提案をしました。

本部が日本の国民
年金はWEPの適用となる(or 対象となる)という
2006年度始めの
決定を見直した結果、
その決定は依然として正しいという事になったと
知らされました。

日本から国民年金と被雇用者年金の両方からなる年金を受け取っている
もう一人の退職保険受給者(あなたの様な)が、
日本の総年金額の内、
国民年金部分が、
WEPによるソーシャルセキュリティ退職給付金の
減額対象になるべきでないとして、
2016年6月23日付で、
再考申請を
提出しました。

我々の事務所は、国民年金について、再度、本部に連絡を取りました。
本部は、この件について、
再び日本政府から追加ではっきりさせる証拠を
得る事を含め
調査を行いました。

そして、日本の「国民年金」は
WEPの対象とならない年金としてリストに載っていないという理由から、
私達の手続きは正しかったと言う結論に至ったという事を
後日、本部から知らされました。

*  *  *  *  *  *  *  *

上記レターを読む限り、
日本政府に対して
"POMSガイドライン上のGN 00307.290にある9カ国、
及びGN 01701.320にある7カ国に
日本の国民年金も追加"すべく
SSAに働きかけるよう強く要請する必要があります。

そもそもWEPの適用廃止を含めて要請すべき所ですが、
まずは
現行のルールに従い
国民年金のWEP適用排除を進める必要があります。

ご承知の通り、日本年金機構は
在外の皆様に国民年金の任意加入を
推奨していますが、
国民年金もWEPの対象となる事実を米国在住の
日本人が知れば
国民年金の加入促進をすることは難しいと言わざるを
得ません。

日本国民の老後の保障である年金資産を守るためにも
早急な対応が求められます。

<次号に続く>