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特集:自動車事故と保険

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NYやシカゴなどの大都会は別として、アメリカでの交通手段は、とにかく車、車、車。 タンパもごたぶんにもれず、車がなければ、まず生活することは困難です。 こうした車に纏わる、知っていると役に立つと思われる色々な情報を、4月号から3回にわたってお届けします。 (のり子)

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自動車事故にあったらどうすればいいのか? 多くの自動車保険会社とお客さんとのやりとりの通訳経験から得た情報をまとめてみました。 (由紀子)


事故が起こった後は、まずは自分の保険会社に連絡します。その時には簡単に情報を聞かれ、その後Adjuster (Claim Handlerと言う事もある)と呼ばれる担当者から連絡をうけ、さらに詳しい内容を訊かれ、その会話内容を録音されます。(recorded statement) 通常、運転していた人の陳述内容、警察のレポートがあればその内容、目撃者がいる場合はその内容などを考慮して、最終的に誰に責任があるかなどが決定されます。このrecorded statementを含める全ての保険会社とのやりとりは、確実に自分の英語でのコミュニケーション能力に自信がある限りは、必ず「日本語通訳」をリクエストするのが賢明です。ほぼ全ての保険会社で無料サービスとして提供しているはずです。日本人特有の曖昧によくわかっていないのに「イエース」などですませると、後々ひどく不利な事になりかねません。


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一般的にほとんどの保険会社は事故に関わった運転手全員に似たような内容の質問をしますので、なるだけ正確な情報を提供する準備をしておくと良いでしょう。自分の車だけの自損事故から、何台も関わるような玉突き事故のような状態まで様々ですが、これらの質問は自分の保険会社だけではなく、事故に関わった全ての車の保険会社から受けるのが一般的です。

 

*自分の情報(名前、住所、電話番号、ソーシャルセキュリティ番号、メールアドレス、運転免許書番号など)

*自分の車の情報 (年式、車種、ナンバープレート)

*事故に関わっている他の車の情報(年式、車種など)

*他の車の運転手の名前、連絡先、保険会社の情報など

*同乗者がいた場合はその同乗者の名前、連絡先など(怪我などが無いか連絡して確認をするため)

*事故の起こった日付と時刻

*事故の起こった道の名前(またはそのロケーション)

*事故当時の天候、道路の状態(濡れていた、凍っていたなど)、交通状態(混雑、すいていたなど)

*事故当時走っていた道の制限速度及び自分が運転していた速度

*事故当時、どこからどこへ何の目的で向かっていたか。*事故がどういうふうに起こったかの詳細。(どこの車線にいたか、どういうふうに動いていたか、何が起こったかなど。このあたりは言葉のバリアがなくても結構分かり難かったりする場合がありますので、くれぐれもきちんと事実関係を把握してもらうように!)

*事故当時、携帯電話、アルコール、薬物、過度の疲労などが影響を及ぼしていたかどうか。

*現場に警察がきたかどうか。警察のレポートがあるか?(ある場合はその番号)どこの警察署がきたか?

チケットを切られた人はいるか?

*怪我をおった人はいるか?救急車は来たか?病院にいったか?病院ではどんな治療、診断をうけたか?

*その他にも事故が起こった時点で、動いていたのか、完全停止していたのか等が非常に重要になる場合もあります。

 

質問が理解出来なかった場合は必ず意味を明確にしてから答える事。わからない事にあやふやに答えてはいけません。覚えてない事や知らない事ははっきりそう伝えましょう。

一般的に、警察にはきちんと連絡をしておいた方が良いと私は思います。ただ、自分が英語がよく分からず、相手の運転手が一方的に言いたい事を言っては困るので、一応通訳が使えるか警察官に聞くのがいいかと思います。(そう言うサービスがフロリダの警察であるかどうかは不明)

万が一相手が示談を申し出てきても、相手の保険会社やその他の情報(保険会社名、ポリシー番号、プレートナンバー、免許証番号、名前、電話番号、住所など)をきちんともらっておく事も大切です。書いてもらったけれども字が汚くて読めないなんて言うことも多々ありますので、要確認!

さて、このrecorded statementが終わった後、実際に車の損傷具合をappraiser(inspector)に見てもらい、見積もり(estimate)が出ます。相手の会社からもappraiserが来る場合があります。ここから状況がいくつかに分かれます。

 

どちらの保険会社を使って修理などを行うか?


1)自分に非がある場合


この場合は、自分の車の修理も相手の車の修理も全て自分の保険会社を通して行うのが一般的です。ただし、これらの契約を保険会社と交わしていることが前提です。

(たまに古い支払いの終わっている車などは自分の損傷用の保険をかけてない場合があります。対人対物賠償保険は一応フロリダ州では強制加入になっています。)


2)相手に非がある場合

もちろん相手の車を修理する義務はありません。自分の車の修理に関しては選択肢があります。


 A)自分の会社を通して直す場合は、誰に非があるかなどの調査結果を待つことなく、すぐに修理の手続きが始められますが、まずは自己免責部分の金額を自分で立て替える必要がある場合がほとんどです。修理の流れの全てを、自分の保険会社の担当者とのやりとりで行います。 その後、相手側が非があると認めた場合は、相手の会社から、 立替えていた免責金額が払い戻されます。(同時に、あなたの保険会社があなたに対して支払った修理代やその他の事故に関連した費用が、あなたの保険会社に払い戻されます。) 自分の保険会社を通して修理をしても、自分に非が無いと認められた場合は将来の保険料に悪影響を及ぼす事はないはずです。 


 B)相手の会社を通して直す場合は、修理代やその他の必要経費などが直接支払われますので、立て替え費用は通常発生しません。

したがって、相手があっさり100%非を認めていればBの選択でもいいでしょうし、相手が誰なのかもわからず、かなり解決まで時間がかかりそうな場合など、Aの選択しか無いような場合もあり得るでしょう。


実際の修理に取りかかる


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修理自体は、通常、自分の希望の修理工場を使えます。その場合、希望の修理工場の名前、住所、電話番号などを担当者に教えます。特に希望がない場合は保険会社が提携しているところを紹介してもらっても良いでしょう。どちらにしても、保険会社から出してもらった見積もりに基づいて、修理を始めてもらう事になります。実際に修理の前に必要な部品を注文してもらい、きちんと修理が出来る状態になってから車を持って行きます。その際に保険会社からレンタカー代が出る契約になっていれば、レンタカーの手配を修理当日から始めます。(通常レンタカー代が支払われるのは、事故で車が安全に運転出来なくなっている、修理中であるなどの特定期間のみです。担当者と要確認。きちんと確認しないで食い違いがあると、レンタカー代の一部を自己負担という恐れあり!)万が一、修理中に初めの見積もり以上に費用がかかりそうな場合は、修理工場と保険担当者が直接連絡をとり、それが必要な修理であるとみなされれば、支払いが修理工場に直接行われます。


全損事故の場合


車の損傷がひどく、修理代が実際の車の価値に対しておよそ80%を超える場合は、全損事故として取り扱われ、上記の流れとはまた違う流れになり、全損事故としての別扱いとなる場合が多いようです。全損事故の場合。settlementと言われる、和解金額が提示されますが、不服な場合は話し合いの可能性もあるようです。


怪我を負った場合


自動車事故で怪我を負った場合は、車の保険とは別に「医療用のクレーム」を立てる事になります。この場合、担当者も通常は車の修理などに関するクレームとは違う人になります。

医療関係のレシートなどはすべてとっておいて、必要に応じて提出出来るようにしておきましょう。相手に非があって、こちらに怪我や精神的なダメージがあった場合はPain and Sufferingといわれる補償賠償を請求する事も出来る可能性があるようです。


自動車事故や保険でよく使われる単語など


Appraiser (Inspector): 鑑定人、車の損傷を検証して見積もりを書く役目

Adjuster, Claim Handler:査定係(担当者と考えても良い)

Car = automobile = vehicle: 全て「車」の意味

Claim: 保証金の支払い請求(をする)

Collision coverage: 事故で起こった自分の車の損傷に対する保険の保証範囲(通常は自己免責部分を差し引いた後の金額に相当)

Deductible:免責、自己負担金(保険契約で決まっている金額でその金額内ならば自分で負担し、それを超えた部分に関して保険会社が支払う。例えば車の修理代金が$2000で、deductibleの設定額が$500ならば、自分で$500分を払い、保険からは$1500となる。反対に修理代が$300しかかからない場合は免責金額範囲内なので保険からは何も支払われない)

Estimate:見積もり(書)

Liability coverage: 自分に非がある場合、損害を与えた相手や物に対する保証範囲(非がない相手の車にぶつけてしまった場合など)

Total loss:全損


その他色々...


一つの事故でも関わっている保険会社ごとにClaim Numberがつけられます。問い合わせするときには必ず必要な番号ですので、担当者の情報とあわせてきちんと控えておきましょう。フロリダ州の法律のことがこのHPに載っています。

Florida Department of Highway Safety and Motor Vehicles

http://www.flhsmv.gov/ddl/frfaqgen.html  (英語)

以上、専門家ではない私からの「口コミ情報」であること、さらに、情報は州によって違う事も多々ある事をご理解下さい。


(記事担当:山﨑由紀子)